2014年02月22日

英米・小学校での外国語学習事情

 今年2014年から、イギリスの公立小学校で外国語が必修化される。フランス語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語・ギリシャ語・ラテン語・中国語の中から選択し、7歳から外国語授業を行うそうだ。イギリスでは長年高等教育での外国語離れが深刻化している。世界のグローバル化が進み、英語さえ話せれば取りあえず世界のどこでも困ることがないからだ。しかし、それでは海外からイギリスにやって来る優秀な留学生たちとの成績の差は広がる一方。そこで、ついに小学校からの必修化に踏み切ったわけだ。かつて世界を股にかけ、航海・通信ルールと英語をグローバルスタンダードとして広めていった大英帝国も、グローバル社会で生き抜くために外国語を真剣に学ばなければいけなくなったということは、何か皮肉のようでもある。

 さて、もう一つの英語大国アメリカでも、公立小学校での外国語教育が大流行中だ。イギリスと違い、それは国家プロジェクトではないが、都市部の小学校では英語だけでなく外国語でも学べるようになってきている。アメリカでは英語が憲法で明確に”国語”として定められていないので、一定数以上の保護者が外国語での教育を公立学校に求めれば、憲法上学校側も無視することはできない。現在ニューヨークなど都市部の小学校では、スペイン語・中国語での授業も行われているところが多い。そこに最近フランス語が加わり、公立小学校での外国語教育は加熱の一途をたどっている。外国語を学ぶことで、多文化社会への理解が深まるほか、英語のボキャブラリー増加にも一役買うという一面もあるらしい。国際バカロレアIBの小学校向けプログラムPYPが多くの公立学校で取り入れられていることも、関係しているかもしれない。

 しかし残念なことに、イギリス・アメリカ両国の小学生向け外国語授業に日本語が取り入れられるということは無いようだ。オーストラリアの学校では、今でも補助科目として日本語クラスが残っているところがあるが、年々その数は減少しつつある。日本語を学ぶ子供たちが相対的に少なくなるということは、将来大きな影響を及ぼすかもしれない。

 


posted by 岡昌之 at 13:31| Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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