2014年06月17日

日本人は本当にきれい好きか?


twitter.comより

先日のワールドカップの試合後に、日本人たちがスタジアムのゴミ拾いをしていて話題になりました。

「日本人はすごい!なんてきれい好きなんだ!」

でも、日本に来る多くの外国人は日本人の”きれい好き”というイメージと、現実のギャップに驚くそうです。

例えば、街中のゴミ。

朝になると、繁華街のみならず、住宅地でも多くのゴミが袋のまま山積みされています。



カラスや猫が袋を破って漁り、周囲に散らばったゴミから異臭が漂います。

これからの時期は、特に・・・



こういう光景を見たら、きっとほとんどの人が「何でゴミをそのまま置くんだろう?」と疑問に思うはずです。

誰だって、こんな汚い光景は見たくないですから・・・

でも、日本ではこれが日常茶飯事ですね。

ゴミが散乱した歩道を、息を止め顔をしかめながらゴミを避けて歩くのが日本人の一般的な朝の光景です。

海外から”きれい好き”というイメージを持たれている割には、こういうことには無頓着というか問題意識を持とうとしないのがまた日本人でもあります。



僕は不思議に思います。

僕も日本人はやっぱり”きれい好き”だと思いますし、なんといっても世界有数のロボット技術を持ち、しかもそれを愛する国民です。

”きれい好き”だけでなく”ロボット好き”も、恐らく世界一だと思っています。

この二つの特異な国民性を鑑みれば、日本のゴミ収集はこうなってもいいはずです。





これはカナダのブリティッシュコロンビア州のケロウナという町にホームステイした時のものです。

道路脇には大きなゴミバケツが並んでいて、それを巨大なロボットアームが持ち上げてゴミを回収していきます。

ドライバーは基本的に運転席から出てきませんね。

日本みたいにゴミ集積地に近づくと作業員が2、3人降りてきて、大急ぎでゴミを投げ入れる光景は、少なくとも僕は海外で見たことがありません。

カナダとオーストラリアで数ヶ所にホームステイしましたが、全てこうでした。

なんでもロボットにやらせたり全自動化するのが大好きな日本人なのに、ゴミ収集だけは昔ながらの人海戦術です。


なぜなんでしょう?

日本の技術をもってすれば、遥かに繊細で静かな、世界が驚嘆するゴミ収集車が作れるはずです。

家庭用掃除ロボットでも日本は出遅れましたが、こちらも同じような理由なのでしょうか?








posted by 岡昌之 at 13:54| Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月21日

イクメンの一番長い日

今日はとても長い一日だった。
朝から食べ物が喉を通らず、胃がムカムカしっぱなし。
おまけに何度も吐き気をもよおした。
仕事に集中できず、途切れ途切れにいろんなことが脳裏に浮かんだ。

僕の父親として第一歩を踏み出したあの日のことも・・・

今から7年前、ちょうど今日みたいな暑い夏の日、僕たち夫婦はとあるクリニックの中にいた。
そこは、その筋では有名な不妊治療・人工授精の専門家がいるところ。
僕ら夫婦は、その半年前の流産を経て、ここへ通っていたのだ。
多くの男性、そして若い女性、スムーズに子宝に恵まれた人たちなどは知らないかもしれないが、世の中には多くの不妊で悩む人たちがいる。
おそらく誰でも身近な友人の中に数人はいるかと思う。
そんな人を聞いたことがないって言う人もいるかもしれないが、それは不妊に悩む彼女たちがあなたにそれを打ち明けていないからだ。
日本では、妊娠しにくい人に対して配慮が全くと言っていいほどされていない。
たぶんそれは「できちゃった婚」なんて言葉が芸能ニュースに溢れているからかもしれない。
そんな言葉が乱発されたら、子供なんて不注意で簡単にデキちゃうものだと思ってしまうだろう。
確かにデキる時は、簡単にデキる。
でも、デキない時は、徹底的にデキない。
僕らもそうだった。


不妊の原因にはいろいろなパターンがある。

女性に問題がある場合。
男性に問題がある場合。
両方に問題がある場合。
問題はないのだけれど相性があまり良くない場合。

日本で不妊問題がある種タブー視され公に語られることが少ない理由は、男性が不妊問題を女性に押し付けているところにある。
多くの男性は、自分に非はないと決め付けてしまうのだ。
「俺が”種無し”のはずがない。原因はお前だ」
そこへ姑が畳み掛ける。
悩む女性は、どうしていいかわからなくなり孤立する。
そして次第に自分を責め始めることになる。

さて、僕ら夫婦の原因はというと、ハイ、僕の精子でした(笑)
電子顕微鏡で、生まれて初めて自分の精子をどアップで見た瞬間の衝撃が、今でも忘れられません。
「ん〜、全然動いてないね、コレ」
ドクターも実にあっさり僕の精子を解析しました。
僕の中での精子のイメージは、ちっちゃいオタマジャクシがうようようごめいている様子です。
でも、巨大モニターに映し出された僕の精子は、みんな揃いも揃ってジッとしていました。
すんごいお行儀のいい、お利口さん集団の精子。
僕は面白すぎて何も言えませんでした。
だって、かつては”新宿のバイロン”と呼ばれた僕の精子ですよ?

精子が静止って、どーゆーこと!?

その日から、僕の精子復活プロジェクトが組まれました。
当時僕は35歳。
まさかこの年で自分の精子とここまで真剣に向き合うとは思ってもみませんでした。
そして、幾多の試練を乗り越えて、僕の精子は大復活したのです。
生死の淵から甦った僕の精子たちは、巨大モニターところせましと泳ぎまくっていました。
生命のダイナミズム。
心地好いカオス。
晴れて妻の冷凍卵子と結ばれた僕の精子は(もちろん解凍後にです)、今や5歳の立派な男の子にまで成長してくれました。
僕は所謂イクメンと呼ばれる今時のパパですが、そんじょそこらのイクメンとはわけが違います。
だって息子を精子の頃から育てていたんですからね。


さて、不妊治療のクリニックには、平日でも朝から大勢の女性たちがやって来ます。
オープン前から並んで整理券をゲットし、運良く昼前に診察が終わっても、帰る頃には3時4時。
広い待合室にはカフェもあって、そこで食事をしたり本を読んだりしながら呼ばれるまでずっと待っています。
不妊に悩む女性たちが何十人といる部屋です。
みな無言で、長い時間がより長く感じます。
もちろん男性なんて来ていません。
毎回毎回、僕一人です。
想像できますか?
この空間。

ある日起こったことが、今でも忘れられません。
椅子やソファはその日も満席。
僕の座っている長椅子のすぐ横にも、女性が雑誌を読んでいました。
体がもうすぐくっつくくらいの距離です。
すると突然、その女性は手に持っていた雑誌をビリビリ引きちぎりだしたのです。
VERYとかSTORYみたいな重くて固い頑丈な製本のやつです。
彼女は虚ろな目をしたまま、もの凄いパワーで雑誌をバラバラにしてしまいした。
すぐ隣の僕は、あまりにも突然のことで、それがどんな事態なのか飲み込めません。
でも、待合室の中の女性たちは、皆無表情でその光景を見ていました。
まるでありふれたいつものことみたいに。
正直僕は泣きたくなりました。
彼女の話を聞いてあげたくなりました。
でも、この空間が怖くて何もできませんでした。


不妊に悩む女性たちは、本当にたくさんいます。
でも、その声は決して聞こえてはこないでしょう。
男性に限らず多くの人たちが、普通に結婚したら普通に子供がデキるって単純に考えている以上は。
そういう風に考える人たちは、自分の知らないところで僕が体験したようなことが日常的に起きているなんてことは、夢にも思わないことでしょうね。
だから相手が傷つくようなことを言っても、悪いとすら感じないのでしょう。

本当に哀れな人たちです。




posted by 岡昌之 at 01:51| Comment(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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